Pages

About

パナマの僻地で2年を過ごす。それはまさに自分への挑戦でもあり、夢でもあった。電気なし、水なしの究極の生活。この生活を通して感じた全てのことを記録しています

サトウキビ絞り

2006/07/07


馬無しでは始まらない仕事

これは、「トラピッチェ」といって馬力でサトウキビを搾る機械です。
目が回らないように目隠しされた馬が、せっせとこの機械の周りを回り、おじさんがタイミングよく機械にサトウキビを突っ込み、汁を絞る。こちらが見ているには、のどかで、心を落ち着かせてくれる光景ですが、馬にとっては、大変有難くない作業なんでしょうね。

ガラッポってなに?

この搾り汁のこと。これがとても大切です。
私がいる地域では「ガラッポ」と呼ばれており、子供たちにも大人気のジュースです。サトウキビをかじったりしたことのある方は、味が分かると思います。甘すぎず、でものどごしのいい味です。

サトウキビの利用法

この搾り汁を、大きな釜でぐつぐつと煮詰め、上澄みのドロドロした部分を集めたのが、「糖蜜」です。この糖蜜の利用法は様々で、コーヒーに入れたり、固めて「ラスパドゥーラ」という砂糖菓子みたいなものを作ったりします。他には、ぼかし肥(有機物を用いた発酵肥料)に入れて発行促進させたりもします。

搾りかすはどうしてるの?

搾りかすは「バガッソ」と呼ばれています。しかし、特にこれといった利用はされていません。一部の家庭では、数年放っておき発酵させた(腐らせた?)バガッソを庭の花壇に堆肥として利用しているそうです。「おぉ!村人もけっこう賢いなぁ」と驚かされた瞬間です。


ところで、このガラッポ。ここでは、搾りたてジュースのことを意味しますが、他の地域ではこの搾りかすを発酵させたお酒を指す言葉だそうです。地域がちょっと変わるだけで、同じ言葉がお酒になる。何とも不思議な気分になります。

実は、こちらで飲まれている濁酒(どぶろく)は非常に危険なのです。未熟発酵であるだけでなく、アリやウジ虫が浮いていたりするんです。他にはヤシの木に含まれる樹液を発酵させた濁酒(どぶろく)なんかもあります。これも、危険度の高い飲み物です!

未熟発酵のお酒ということは、当然、お腹の中でも再発酵します。そうです、酔いのまわりが普通のお酒とは比べ物になりません。初めて飲むはめになった時は様々なことを考えさせられました。下痢にはならなかったですが…。

0 件のコメント:

 

Most Reading